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12月法話
荒々しい言葉を使うな。言われた者は汝に言い返すだろう。
怒りを含んだ言葉は苦痛である。仕返しが汝に返ってくるだろう。
―法句経―
12月8日は仏教を開かれたお釈迦様が悟りを開かれた日です。
当山のご本尊様はご存じの通り、不動明王様ですが、仏教は、約2500年前誕生されたお釈迦様より始まりました。お釈迦様は私達がよりよく生きる事が出来るよう、様々な教えを説いて下さっております。上記は、お釈迦様の教えの一つです。
乱暴な言葉を使っている人というのは日常の生活や仕事等、色んな場面で見受けられます。
怒りを含んだ言葉の中にはトゲが仕込まれていて、乱暴な言葉を浴びせられた時は苦痛です。
特に現在は未だに収束が見えないコロナによる様々な弊害等で言動が荒くなりやすい環境になってしまっているように思います。
乱暴な言葉を浴びせられた者は同じような言葉で、仕返しをするかもしれません。そして言い争いが始まってしまう、という時があるかもしれません。こうなってしまうと、大変です。
口げんかや、言い争いというのは、自分達だけではなく、まわりの人まで嫌な気持ちにさせてしまいます。また、乱暴な言葉で相手に苦痛を与えたり、傷つけたりすると、同じような言葉を浴びせられ、自分も傷つくという結果が生まれてしまうかもしれません。
日々過ごしていてどんな場面でも、相手を思いやる、優しい言葉で話すことは大事であるとお釈迦様は教えてくれています。
どんな言葉も行動もはじめに自分自身の意(心)があり、意(心)によって為されます。
乱暴な言葉というのは自分自身の心から発せられます。自身の心を制御し、「怒りという煩悩」を心に出さず過ごす事が、日々を平穏無事に生きる事につながるのだと思います。
仏教では、心を清める事は大事であり、「心を清めるという事は言葉も清める事だ」と教えてくれています。
大変な時期である時にこそ、乱暴な言動が表に出てこないよう、自分自身の心を整え過ごす事は人生を豊かにしていく為にも、大切な事だと思います。
本年もあと少し、師走のこの月は皆様忙しく過ごされている事と思いますが、心身共に健康に過ごされ、清清しい新年を迎えられる事をお祈り申し上げます。
合掌
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