どんな悪をもなさず、あらゆる善いことをし、おのおの心を清くする、それが仏の教えである。

 -法句経-

約2500年前ご生誕されたお釈迦様は、真実を求める旅の果てに、悟りを開かれ、どのように生きる事が良いのか、教えを求める人々へ説きました。このとき、仏教は誕生しました。 その後、仏教は世界各地に広まって、現代に至ります。

下記は、仏教の教えに関するお話の一つです。

 昔ある人が、高僧のもとを訪れ、質問をしました。

 「仏の教えとは、つまりどのようなものですか」すると、高僧はこう答えました。

「あらゆる悪い事をせず、善いことだけをするという事である」すると、「そのような事だったら、幼い子供でも言えますよ」とその人は言います。

すると高僧は、「幼い子供が言えても、老人ですら、それをきちんと実践することが出来ていないではないか」と答えました。

このやりとりは昔の語録にあるお話で、高僧が回答した仏の教えの意味は「法句経」からの引用です。

上に載せた教えでは、さらに「おのおの心を清くする」という言葉が続きます。

質問した方は、高僧があまりにも単純な事を言うので、少し見下してしまったのでしょう。

おごり高ぶる気持ちがあると、私たちは善悪の判断が出来なくなりがちになってしまう時があると思います。

日ごろからほんの少しでも心を清くするような生き方が出来ていれば、おごり高ぶる心は、自然と小さくなり消えていくはずです。

高慢な気持ちを起こさないためには、まず相手の立場になって考えてみる事が大切な事かもしれません。

そうするとおそらく、色々な事に気がつくはずです。

生かされている自分に感謝をこめて、心清らかに、明るく楽しい生活を送る事。それがお釈迦さま=ブッダの思いであり、教えであります。

 仏教にはこのように、様々な教え、お話があります。その一つ一つを知り、日々の生活に活かすことが出来たなら、人生はより豊かになるかもしれません。

 当山では4月18日、お釈迦様のご生誕をお祝いする花祭りが執り行われます。皆様の御参詣をお待ち申し上げます。

 皆様がこれからも心身共に健康に過ごし、より良い人生を送れます事をお祈り致します。

合掌

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