怨みは怨みによって鎮まらない。
怨みを忘れて、初めて怨みは鎮まる。

―パーリ 法句経―

お釈迦様の教えでは、生きる事は苦であると説いています。

その教えのように、日々過ごす中で苦しい事は沢山あると思います。残念ながら、人生、楽しい事ばかりではありません。

日々過ごしている中で、騙されたり、酷い目に遭うという事は多々あると思います。

そんな目に遭ったりすると、相手を怨んだり、自分よりも酷い目に遭えばいいと思ってしまったりするかもしれません。

その気持ちは当然の事かもしれませんが、その思いに嵌ってしまったり、実際に行動を起こして仕返し等してしまえば、自分自身がさらなる苦しみに苛まれる事になるでしょう。

怨みの相手に仕返しすれば、その時は気分が晴れていたとしても、相手はあなたを怨み、仕返ししてくるかもしれません。

こうなってしまうと、終わりは見えなくなり、負の連鎖が始まります。この連鎖からはなかなか抜け出せなくなり、嵌ってしまえば、人の心を壊してしまうのだと思います。

この連鎖を断ち切る唯一の方法は、相手に対する怨みを忘れる事です。簡単に出来る事ではないように思いますが、怨みに囚われ続けたとしても、プラスになる事は何もありません。

怨みや仕返しをやめ、忘れる事が、大事です。怨むという事は、過去にとらわれているという事でもあります。

私達が抱く怨みや憎しみを捨て、楽しく生きる事が、人生をよりよいものにするのだと思います。

今年もあと3ヶ月、皆様が今後も心身共に健康に過ごせます事をお祈り申し上げます。

                                  合  掌

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